石澤敦のメディカルインフォ

頭痛について

・いわゆる“頭痛持ち”と言われる方達は、仕事の能率が落ちる、勉強が続けられない、安静にしていないと耐えられない、などの状態に悩みながらも、痛みの程度は他人には理解されず、“頭痛くらいで…”、“怠けてんじゃないの…”などと白い目で見られながら、市販の鎮痛薬で対処しているのが現状と思われます。

・頭痛の原因には、適切なお薬の服用や生活改善で楽になる頭痛や、生命にかかわる重大な疾患の一症状である頭痛などたくさんありますが、これらの状態を適切に判断し、適切な治療を行うことで、頭痛と上手く付き合う方法はあるのです。 ・慢性に経過する頭痛の代表的なものは、緊張型頭痛と片頭痛ですが、日本の疫学調査によると、片頭痛の患者さんの69.5%は頭痛で医療機関を受診したことはなく、定期的に医療機関を受診している患者さんはわずか2.7%に過ぎませんでした。

・十分な効果が得られないまま、激しい頭痛の襲来を恐れ、アスピリン、アセトアミノフェン、鎮痛消炎剤などの市販の鎮痛薬をだらだら服用し、結果として薬物乱用頭痛におちいっている方をしばしばみかけます。

・まず、あなたの頭痛の病態を詳しく分析することが重要です。そして、その結果にもとづき、生活習慣改善や、あなたの頭痛に見合った適切な薬物を選択することから頭痛の治療を始めて下さい。

頭痛とは? 〜頭痛はどのようにして起こるか〜

顔面や頭部の皮膚や粘膜、脳を包む硬膜、脳硬膜動脈等々に分布する三叉神経が何らかの理由で刺激を受け頭痛を感じます。

もう一つの頭痛、脊髄神経知覚枝の刺激によって起こる頭痛。

頭痛の分類(新国際頭痛分類から改変)

一次性頭痛(検査をしても病因が見つからない頭痛=頭痛持ち、慢性頭痛)
  • 1. 片頭痛
  • 2. 緊張型頭痛
  • 3. 群発頭痛およびその他の三叉神経・自律神経痛
  • 4. その他の一次性頭痛
二次性頭痛(何らかの病気を原因とする頭痛=治療の遅れは生命に係わる頭痛)
  • 5. 頭頚部外傷による頭痛(例:外傷後頭蓋内血腫による頭痛、慢性硬膜下血腫)
  • 6. 頭頚部血管障害による頭痛(例:くも膜下出血、脳出血)
  • 7. 非血管性頭蓋内疾患による頭痛(例:脳腫瘍)
  • 8. 物質またはその離脱による頭痛(例:薬物乱用頭痛)
  • 9. 感染症による頭痛(例:髄膜炎)
  • 10. ホメオスターシスの障害による頭痛(例:高血圧)
  • 11. 頭蓋骨、頚、眼、耳、鼻、副鼻腔、歯、口あるいはその他の顔面・頭蓋の構成組織の障害に起因する頭痛あるいは顔面痛(例:変形性頚椎症、顎関節症、副鼻腔炎・蓄膿症…)
  • 12. 精神疾患による頭痛(例:心身症)
頭部神経痛、中枢性・一次性顔面痛およびその他の頭痛
  • 13. 頭部神経痛および中枢性顔面痛(例:三叉神経痛)
  • 14. その他の頭痛、頭部神経痛、中枢性あるいは原発性顔面痛

頭痛の分類(新国際頭痛分類から改変)

緊張型頭痛

姿勢の悪さ(ストレートネック、頸椎不安症、スワンネック変形)やパソコンのやり過ぎ等による頸部や肩の過度の筋緊張、中年以降に発生する頸椎の変形(変形性頚椎症)、むちうち症等の頸部に負荷のかかる外傷、等々を原因として発症します。

慢性頭痛の簡易診断アルゴリズム(慢性頭痛の診断ガイドラインより)

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