院長からのご挨拶

医学博士 クリニック院長 石澤 敦

医学博士 クリニック院長 石澤 敦

 開業時の理念に従い診療を続けてまいりましたが、お陰様で開業11年が過ぎました。
 これもひとえに皆様のご協力、ご指導の賜物と感謝申し上げます。

 脳外科医として、“脳卒中の発症を予防したい”、そして、“不幸にして脳卒中に罹患された方々には二度と再発は起こして欲しくない”という強い気持ちで診療に当たってきました。脳卒中の新規発症と再発予防にとって最も重要なことは、“生活習慣病を徹底的に管理・治療することである”との診療理念には何ら変化はありません。

 しかしながら、いわゆる「メタボ健診」が導入されて久しいものの、40歳、50歳代の働き盛りの方々の、肥満やそれに起因して発症する生活習慣病(高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症等)の管理・治療が十分に行われているとは言い難い状況です。私自身、糖尿病学会や日本動脈硬化学会に所属し、そこから新しい情報を吸収し、生活習慣病の管理・治療をより的確に行い得るよう努力してまいりましたが、会社を休み、医療機関を定期的に受診することが現実的に困難な患者さんも多く、生活習慣病管理・治療の難しさをひしひしと感じています。

 一方、この十年の間に高齢化は進み、いわゆる「2025年問題」として知られているように、「3人に1人が65歳以上」、「5人に1人が75歳以上」という超高齢化社会がすぐそこまで迫って来ております。国は、高齢者の自立生活を支援し、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス供給体制(“地域包括ケアシステム”)の構築を推進しています。しかしながら、“住み慣れた地域で人生の最後を迎える”という我々の思いが、真の意味で実践されるためには、「24時間、365日、切れ目ない介入と見守り」がなければ不可能であり、解決しなければならない課題が山積しているのが現状であります。

 このような中、認知症の診療に関わる機会も増え続けております。脳外科医としての知識を十分に生かしながら、様々な研究会や学会、講習会などに参加することによって新たな知識を習得し、「認知症サポート医」として認知症診療に取り組んでおります。しかし、現実を見れば、認知症を発症しながらも独居生活を余儀なくされ手を差し伸べられないままになっている方々、夫婦二人の生活の中で高齢者が高齢者を介護しなければならない“老々介護”の方々、認知症の患者さんを抱えながらも仕事が多忙なためなかなか患者さんを見守ることのできない家族の方々・・・、ここでも多くの課題と困難に直面しております。このような現実の中にあっても、患者さんが少しでも長く地域社会の中でより良い生活を送れることができるよう、的確な診断を行い、介護保険の導入を促し、行政の協力を得ながら、患者さんのみならず、それを支えるご家族の皆様を支援できるような診療を心掛けたいと考えております。

 頭痛や眩暈の患者さんも多く、特に、頭痛に関しては、放置できない頭痛を的確に除外し、慢性に経過するいわゆる「頭痛持ち」の患者さんについては、その病因を明らかにし、適切な治療アドバイス、薬物治療を行うよう努力しております。“頭痛から解放されたい”という一心で市販薬を闇雲に服用し、薬物乱用、慢性連日頭痛に陥っている方々を沢山診療してきました。できるだけ薬を減らし、少しでも快適な生活をお送りいただけるよう、治療方針を立て適切なアドバイスをしたいと考えております。また、中高年の方では、高血圧と関連した頭痛も意外と多く、これらの患者さんでは血圧コントロールにより頭痛の軽減を図ることが可能です。

 上記以外の疾患に関しても、自身の限界を認識しつつ、専門医への紹介や助言を求めながら、様々な神経疾患や専門外の疾患の診療にも取り組んでいきたいと考えております。

 ご心配なことがありましたらどうぞお気軽にご相談ください。
 これからも皆様に信頼されるクリニックとして歩んでまいる所存であります。
 何卒よろしくお願い申しあげます。

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院長経歴

昭和40年
県立山形東高等学校卒業
昭和46年
順天堂大学医学部卒業、外科研修医
昭和48年
順天堂大学医学部脳神経外科入局
昭和52年
日本脳神経外科学会専門医取得
昭和55年
医学博士取得/防衛医科大学校脳神経外科講師
昭和57年
順天堂大学医学部脳神経外科講師
平成02年
順天堂大学医学部脳神経外科助教授
平成02年
東京都保健医療公社東部地域病院脳神経外科部長
順天堂大学医学部脳神経外科客員助教授
平成04年
田中脳神経外科病院副院長
現在
平成17年4月6日「石澤敦クリニック」開業、現在に至る

所属学会

  • 日本脳神経外科学会(評議員)
  • 日本脳卒中学会
  • 日本脳卒中の外科学会
  • 日本糖尿病学会
  • 日本動脈硬化学会
  • 日本医学放射線学会
  • 日本臨床内科医
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